東日本大震災への緊急・復興支援
東日本大震災への緊急・復興支援は、2011年3月11日に東北地方太平洋沖で発生した地震と、津波によって引き起こされた災害への、緊急及び復興の支援活動です。
チャイルド・ファンド・ジャパンは、右の6つの分野で、活動を行ってきました。各事業の内容は、以下をご覧ください。
※報告は随時更新していきます。
緊急支援物資の提供
We are with you !プロジェクト
子どものこころのケアの手引きの作成
子どものこころのケアのワークショップ・研修
対人援助者のためのグリーフワークプログラム
岩手県大船渡市復興支援プログラム
・仮設住宅団地のコミュニティ形成
・子どもの生活充実
・こころのケアとグリーフワークプログラム
・その他
■こちらから活動報告の動画をご覧いただけます。
■最新の活動情報はこちらからご覧いただけます。
- 物資引き渡しの様子(南相馬市 小林事務局長)
緊急物資支援
~皆様の温かい心を物資とともにお届けしました~
東日本大震災の発生直後から、国内の支援者の方々、チャイルド・ファンド・ジャパン海外事務所、チャイルド・ファンド・アライアンスの加盟団体から、緊急・復興支援の実施を期待する声とともに、寄付が寄せられました。
そこで、緊急・復興支援活動の第一ステップとして緊急物資支援を決定し、直ちに被災地の情報収集、緊急物資の調達、現地受け入れ団体との調整、運搬手段の確保などに当たり、2011年4月中旬までに5回、緊急支援物資を被災地に搬送しました。
個人や企業からお寄せいただいた物資(約5トン)、ご寄付を5回に分けてお届けしました。
| 月日 | 運搬先 | 物資の内容 |
|---|---|---|
| 3月17日 | 南相馬市 | 食糧、日用品 |
| 3月24日 | 名取市、仙台市 | 食糧 |
| 4月1日 | 名取市、石巻市 | 食糧、野菜 |
| 4月9日 | 石巻市 | 食糧、野菜、日用品 |
| 4月15日 | 大船渡市 | 食糧 |
| 協力団体 | 福島県南相馬市、宮城県仙台市、石巻市、名取市、ピースボート |
|---|---|
| 実施期間 | 2011年3月17日~2011年4月15日、計5回 |
| 支援対象 | 福島県南相馬市、宮城県仙台市、石巻市、名取市の被災者 |
| 支援規模 | 5,820,949円(2011年12月末現在) |

- 小林事務局長から文房具を受け取る児童会の代表と役員
「We are with you!~あなたはひとりじゃない!~」
被災した地域の子どもたちに、日本、フィリピン、ネパールの子どもたちが描いた励ましのメッセージと文房具セットなどを届ける「We are with you!~あなたはひとりじゃない!~」プロジェクトを2011年4月~8月末まで実施しました。
被災した地域の子どもたちに心のこもったメッセージと文具などを届けることで「人と人のつながり」を感じ、子どもたちに元気に復興の一歩を歩んでもらうことがねらい。普段は支援を受けているフィリピン、ネパールの子どもたちも、それぞれの「こころ」を表現して、同じものが二つとないメッセージが出来上がり、受入を希望した学校・グループに届けられました。大船渡小学校では、受け取った子どもたちが「ありがとう!」と、メッセージを一生懸命読んでいました。
| 協力団体 | 岩手県教職員組合、カトリック大船渡教会、福島県南相馬市教育委員会 |
|---|---|
| 実施期間 | 2011年4月1日~2011年8月31日 |
| 支援対象 | (1) 岩手県の小・中学校99校16,000人 (2) 大船渡市、陸前高田市等に住むフィリピン人と日本人を両親に持つダブルの子どもたち30人 (3) 南相馬市の小学校の児童1,504人 |
| 支援規模 | 19,675,629円 (メッセージノート、冷感スカーフなど) (2011年11月末現在) |

- 外国語版の手引き
被災後の子どものこころのケアの手引き
(日本語版、外国語版)
東日本大震災では、被災した多くの子どもたちが心に傷を負い、心のケアを必要とする現実があります。
このような状況では、精神科医、臨床心理士、スクールカウンセラーという専門家による専門性の高いサービスを受けられる子どもたちの数は、限定的と言わざるを得ません。学校・幼稚園の教師、保育園・学童保育・児童館さらには児童養護施設のスタッフ、子どもたちを対象とするクラブの指導者たちなど、子どもたちと日常的、継続的、そして長期的に関係する人々が子どもたちの心のケアについて理解を深め、支援する技術を身につけることが大切と認識されました。
そこで、これらの大人が活用できる手引き書を作成し、広く配布することによって、被災した子どもたち、肉親や知り合いを失った子どもたちの心のケアに寄与することを目的としてこのプロジェクトは開始されました。
これまでに作成・配布した日本語版の手引きの数は、以下のとおりです。
| 2011年4月11日初版第1刷 | 1,000部 |
|---|---|
| 2011年6月3日初版第2刷 | 10,000部 |
| 2011年6月22日初版第3刷 | 3,000部 |
| 合計 | 14,000部 |
一方、大震災の後、被災地には日本語を母国語としない方々が生活しているにもかかわらず、それらの方々への情報伝達が限られていることや遅いことが指摘されてきました。被災地で生活し、主に外国語を話す方々やその子どもたちを支援するため、「被災後の子どものこころのケアの手引き」の英語、中国語(北京語)、ハングル、タガログ語の翻訳版を以下のとおり作成し、2011年9月末より配布しています。
| 英語 | 1,100部 (478部) |
|---|---|
| 中国語 | 1,100部 (240部) |
| ハングル | 1,100部 (225部) |
| タガログ語 | 1,100部 (182部) |
| 協力団体 | ルーテル学院大学 |
|---|---|
| 実施期間 | 2011年3月21日~2012年12月31日 |
| 支援対象 | 東日本大震災を経験した子どもと子どもを取り巻く大人 |
| 支援規模 | 3,807,783円(2011年11月末現在) |
- 被災地の子どもを対象としたキャンプ前のスタッフやリーダーに向けた事前講習の様子
「被災後の子どものこころのケア」のワークショップ
東日本大震災緊急・復興支援プロジェクトの一環として、「被災後の子どものこころのケアの手引き」を作成・配布したことにより、手引きを手に取った方々からワークショップ開催を希望する声が、聞かれるようになりました。また、継続的な取組を要する子どもの心のケアについては、将来的に、子どもたちと継続的にかかわる人々・団体を支援することの必要性を認識するに至りました。
そこで、子どもたちに日常的、継続的、そして長期的に関係する人々が子どものこころのケアに関する経験を分かち合い、臨床心理の分野を中心とした知識と理解を深めるワークショップを行い、子どもたちの心のケアに寄与することを目的として本活動を開始しました。
2011年11月までの実施状況は以下の通りです。
| 回 | 月日 | 場所・地域 | 参加者(人数) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
1 |
6月25日 |
宮城県仙台市 |
保育士・幼稚園教諭など(22名) | |
2 |
7月17日 |
岩手県滝沢村 |
キャンプスタッフ(28名) | 被災地の子どもをキャンプするにあたっての事前講習 |
8月6,7日 |
岩手県滝沢村 |
キャンプスタッフ(5名) | キャンプスタッフ等への講習とキャンプ見守り | |
3 |
9月19日 |
岩手県滝沢村 |
キャンプスタッフ、リーダー候補生、傾聴ボランテイア(14名) | |
4 |
10月1日 |
宮城県米登市 |
被災地在住の外国出身の母親とその支援者(40名) | 日本・中国・韓国・タイ・フィリピンの5カ国の方が参加 |
5 |
11月5日 |
岩手県盛岡市 |
東北・北海道地区のガールスカウトリーダー(68名) | |
6 |
11月5,6日 |
岩手県滝沢村 |
キャンプスタッフ、グループリーダー、東京からのボランティア(35名) | キャンプスタッフ等への事前講義と、キャンプの見守り |
参加者のニーズや講師の先生によってプログラムの内容は毎回異なり、子どもと日常的に関わる大人を対象に、子どもの心や体の変化とその対処法などの講義、被災体験を語り合うための少人数のグループタイム、コミュニケーション演習など、これまで宮城県、岩手県で合計6回のワークショップを開催しました。
参加いただいた方々からは、次のような感想が聞かれています。
「この状況下で子どもたちが抱えるストレスに対して、どのように対応していけばよいか、具体的にわかった」
「参加された方々と被災の様子を共有する事ができてよかった。支援する側であり、私たちも被災を受けた身であり、これからの子どもたちへの支援のヒントを数多くいただきました」
「子どもたちに寄り添う方法を確認できてよかった」
| 協力団体 | ルーテル学院大学 |
|---|---|
| 実施期間 | 2011年3月21日~2012年12月31日 |
| 支援対象 | 東日本大震災を経験した子どもと子どもを取り巻く大人 |
| 支援規模 | 1,083,366円(2011年11月末現在) |
- グループ討議を行う参加者と講師陣
対人支援者のためのグリーフワーク・サポート・プログラム
東日本大震災の被害には環境的、物理的、身体的、社会的、精神的、心理的、スピリチュアルな喪失が含まれています。支援に携わる対人支援の専門家も、生活危機等のストレスを抱えて活動するうちに、気づかない数々の喪失を体験しています。
対人支援活動が長期化するなか、対人支援の専門家自身が自らの存在に対して価値を見失う場合があります。支援活動を継続するためにも、専門家がその存在価値を再獲得することが必要となります。
本プログラムは、対人支援の専門家のさまざまな喪失体験についてのグリーフワーク をサポートすることを目的としています。
2011年11月までの実施状況は以下の通りです。
| 回 | 月日 | 場所・地域 | 参加者(人数) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
1 |
7月24日 |
宮城県石巻 福祉避難所 |
ソーシャルワーカー(3名) | 福祉避難所(遊楽館)、 最大時入居者数180名 |
2 |
8月14日 |
ソーシャルワーカー、 看護師、医師(4名) |
||
3 |
8月15日 |
ソーシャルワーカー(6名) | ||
4 |
9月4日 |
ソーシャルワーカー、 心理療法士(8名) |
||
5 |
9月18日 |
ソーシャルワーカー(8名) | ||
6 |
8月23日 |
東京都武蔵野 赤十字病院 |
ソーシャルワーカー、 保健師(6名) |
岩手県内の避難所や仮設を巡回し、「こころのケア」活動を実施 |
7 |
10月23日 |
京都府京都市 |
ソーシャルワーカー(8名) | |
8 |
11月20日 |
岩手県大船渡市 |
生活支援相談員(8名) | 仮設住宅などの被災者世帯を訪問し、相談や情報提供をはじめ、見守り活動等の生活支援業務 |
一回のセッションは基本的に1. リフレクティング・アプローチを用いたグループ討議、2. FKモデルを用いた個人スーパービジョン/事例を用いたグループスーパービジョン、3. 専門家の癒しの必要性と癒しのハートについての講義という、3部で構成されています。しかし、参加者やその団体の活動状況により内容は毎回少しずつ異なります。
参加者からは、「今までは目の前の仕事を進め、利用者の話を聞き、他のワーカーに指示することに追われ、自分の気持ちを語ることができませんでした」といった切実な声が聞かれ、震災発生直後から、被災者への支援活動に走り続けてきた方たち自身も、サポートを必要としていることがうかがわれました。
プログラム終了後には、「気持ちが軽くなった。もっと早くプログラムを受ければよかった」、「心の整理ができた」、「自分の役割について、改めて考えさせられました」、「多くの支援者の方々にこのプログラムを受けてもらいたい」という声が聞かれました。
※グリーフワーク(悲嘆作業):人は大切なものを失った後に自分の感情や反応のバランスを崩すことがあり、そのような状態に向き合い、自分の存在の実感を取り戻すこと。
| 協力団体 | ルーテル学院大学 |
|---|---|
| 実施期間 | 2011年3月21日~2012年12月31日 |
| 支援対象 | 被災地で対人支援に関わる仕事や活動を行っている方 |
| 支援規模 | 923,125円(2011年11月末現在) |









