活動内容・国

フィリピン/センター紹介

Philippines

49アルダースゲート・クリスチャン・チャイルド・センター

活動地域 ヌエバビスカヤ州
支援開始年 2003年
センター運営団体 アルダースゲート大学


協力センター49は、2018年5月末をもって自立しました。自立についてはこちらでご報告しています。

支援地域の状況

マニラの北約230 kmに位置するヌエバビスカヤ州ケソン町は、山間部と平野部を持つ農村地帯です。米、トウモロコシ、バナナなどが主な産物です。州都のソラーノ町に隣接する地域ながら、道路の整備も充分に進んでいない地域です。
センターの活動地域に住む人々は、ルソン島北部の山岳地帯から移り住み、山間部でバナナやトウモロコシを栽培する少数民族や、平地で米やトウモロコシの生産する零細農家です。地域の家庭の平均月収は1,200ペソ~2,400ペソ(約2千円~5千円、2006年現在)と極めて低く、所得の67%は農業収入です。毎年、台風や大雨による川の氾濫により作物が影響を受けるため、収入も安定しません。山間部では医療施設も限られており、村には保健師の巡回が月に一度あるかないかです。
学校も村の中心部にあるため、小学生では2~3kmの山道を歩いて通う子どももいます。橋のない川が雨季に氾濫することを恐れて、就学年齢になってもすぐに小学校へ通わせない親もいるため、就学年齢を過ぎてから小学校に入学する子どもも多くいます。また経済的な理由で、学校を途中であきらめる子どももおり、小学校で20%、ハイスクールでは25%の中途退学者がいます。

子どもの教育状況

フィリピンの教育制度は幼稚園(1年間)、小学校(6年間)とジュニアハイスクール(4年間)、シニアハイスクール(2年間)からなります。(K to 12と呼ばれる新しい教育制度の導入により、基礎教育期間が10年から12年に延長されました。)
学費は無償ですが、文房具や制服、交通費やお昼ご飯は自己負担で、これらが準備できなくなるため学校に通えなくなる子どもたちがいます。

センターの取り組み

センターを運営するアルダースゲート大学は、1965年、ソラーノ町に設立された私立大学で、この地域の教育の普及に貢献し、多くの人材を輩出しています。センターでは、住民と策定した第1次5ヵ年計画(2006年度~2010年度)に沿って、この地域の子どもたちに教育の機会を保障し、健康を守るための保健サービスの提供を行っています。

また、地域の貧困問題と取り組むため、子どもの親たちを組織化して、協同組合を組織化し、協同組合により作物の販路を確保し、生産技術を指導して、農家の収入を安定させたいと考えています。