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フィリピン イフガオ州のセンターの支援が終了し、自立を祝う式典を行いました!

チャイルド・ファンド・ジャパンでは、2020年5月をもってフィリピン イフガオ州のセンター28での支援を終了しました。長年にわたるスポンサーの皆さまからのご支援に心から感謝を申しあげますとともに、センターが生み出してきた成果や、自立を祝う式典の様子についてご報告いたします。

 

カタグワン・センター(イフガオ州 センタ-28)の活動

イフガオ州のセンター28は、1995年に活動を開始し、680名の子どもたちに支援を行ってきました。

 

この地域は少数民族の人々が暮らす山岳・丘陵地域の村で、現金収入が少なく、教育への最低限の支出を捻出することもできない世帯がほとんどでした。チャイルド・ファンド・ジャパンでは、学用品や制服の提供、補習やカウンセリングなどによって子どもたちの教育を支援するとともに、子どもたちが少数民族としての誇りを持って自分たちの文化を育み、社会の一員として成長することを目指して支援を続けてきました。

 

センター28のチャイルドの学校での様子

 

家計収入の向上や住民主体の組織づくりの支援も行い、25年の支援の間に、10の住民組織が支援を受けました。チャイルド・ファンド・ジャパンからの支援が終了したあとも、この住民組織が地域の人々の暮らしを改善させていく役割を担います。

 

自立を祝う式典

5月に予定されていた自立を祝う式典は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、7月下旬に延期して行われました。

 

通常であれば、すべてのチャイルドとその家族が一堂に会して式典を開催するところですが、感染拡大防止のため、5つの活動地域それぞれでの式典と、センターでの小規模な合同式典を行いました。

 

センターでの式典には、活動地域のチャイルドの代表や保護者、活動に協力してくれたイフガオ州や町の行政機関の代表などが参加しました。チャイルドの保護者たちからは、イフガオ州の伝統的な踊りが披露され、にぎやかな式典となりました。

 

イフガオ地域の少数民族「アヤガン族」に伝わる踊りで終結を祝う

 

また、各地の式典では、支援を受けてきたチャイルドが、自身の経験談を語りました。

 

センターの支援活動によって責任感や自信をもったリーダーになれたこと、センターのスタッフが本当の母親のように自分を育ててくれたこと、支援によって勉強が続けられ、今では大学生になれたことなどを報告し、感謝の気持ちを伝えました。

 

伝統的な高床式の家の下を利用して、地域ごとの終結式典を行う

 

モンタビョン地域で行われた式典では、「私たちの今ある命は、すべての豊かさを生む基盤であることを知ろう」というテーマが掲げられました。スポンサーの皆さまからのご支援をいただきながら築いてきたこれまでの自分たちの生活の基礎を、今後も自分たちの努力で活かし伸ばしていこうという決意を分かち合いました。

 

自らの経験を自信をもって話すチャイルド

 

フィリピンではセンター28の支援終了後も、10ヵ所のセンターで子どもたちへの支援を継続しています。子どもたちの未来を開くため、今後とも皆さまからの温かいご支援をお願い申しあげます。