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OSECについてのセミナーを開催しました!

2月19日(土)、セミナー「OSECを知っていますか? 子どもたちにおよぶオンラインでの性搾取」を開催しました。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。

今回のセミナーは、二部構成。まず第一部では、OSEC(子どもへのオンライン性搾取)の事例を分かりやすくお伝えするため、ミュージカル紙芝居をされている劇団どろんこ座さんにご協力いただき、リアルタイムで紙芝居を上演していただきました。

紙芝居のストーリーは実話をもとにしたもの。高校生の女の子が、親しくなった男性に脅され、ビデオ通話で服を脱いで写真を撮られてしまうというものです。

紙芝居のあとには、OSECの啓発・アドボカシー活動に協力してくれている、青山学院大学の学生さんから、事例の解説をしてもらいました。さらに、OSECにはどのようなものが含まれるかも解説してもらいました。

・CSAM/CSEM:子どもの性的画像や動画など
・グルーミング:性的な目的のために子どもにやさしく接し、信頼関係を築くこと
・セクスティング:子ども自身が性的に誘惑するような文章や画像を携帯電話で送ること

続く第二部では、子どもへの性搾取をなくすためのアドボカシー活動を30年以上にわたって続けている「ECPAT/ストップ子ども買春の会」共同代表の宮本潤子さんに登壇していただきました。児童ポルノ法の制定・改正の経緯など、主に日本国内の法制度の経緯について詳しくご説明いただきました。

その後、青山学院大学の学生さんに再度登場いただき、子どもの権利条約を中心とした国際的な法制度の状況、そして日本国内の地方自治体の取り組みについて、解説してもらいました。

特に日本の取り組みの解説においては、「ワンストップ支援センター」という、被害者のための支援を一ヵ所で集中的に行うセンターが紹介されました。現在では全都道府県に設置されるようになった一方、実際の支援体制は地域によって大きく異なること、一般社会への認知度が十分でないことなどが問題として指摘されました。

そしてセミナーの最後では、事務局長の武田より、OSECをなくすための取り組みを日本政府に促す、オンライン署名活動についてもご説明しました(詳しくはこちらをご覧ください)。

終了後のアンケートでは、「紙芝居を通して、この問題が具体的に分かりやすくなり、初めて学ぶには理解しやすかった。」 「グルーミングという手口のために、相手から嫌われることを恐れて被害を言い出せない子どもがいるのだということが分かった。」「日本はまだ、被害者の回復と社会復帰のケアが不十分であることなど、立ち遅れている点が多いことに危惧を感じた。」など、様々なコメントをいただきました。

チャイルド・ファンド・ジャパンでは、今後もこのようなイベントの開催、オンライン署名の実施を通して、日本国内での啓発・アドボカシー活動などを続けていきます。皆さま、どうぞ今後もチャイルド・ファンド・ジャパンの取り組みへご協力ください。