ガザ地区では継続する軍事作戦や人々の強制移動などにより、住民の生活基盤と安全が脅かされています。2025年10月以降、死傷者の増加や資金・アクセスの制限によって人道支援の継続自体が極めて困難な状況にあります。特に深刻なのが水や衛生、インフラの損壊で、全体の約70%が被害を受けたことで、多くの地域で安全な飲料水の確保が困難になりました。過密化する避難民キャンプではゴミの蓄積や衛生悪化が進み、5歳未満の子どものうち、12.2%が慢性栄養不良、37.1%が下痢を発症するなど、健康リスクが急増しています。さらに、33万人以上の子どもたちが教育を受けられていません。
このような厳しい状況に対し、チャイルド・ファンドはガザ全域で包括的な緊急支援を展開しています。
最近届けた主な支援は、次の通りです。
・安全な飲料水の供給: 44,660人以上(子ども約21,000人と障がい者1,330人を含む)
・避難民キャンプにおける定期的なゴミ収集
・家族用簡易トイレの設置:813基
・衛生・生理用品キットの配布:5,110世帯以上
また、単に物資を配るだけでなく、劇やゲームなどのレクリエーションを取り入れた体験型の衛生啓発活動を行いました。子どもたちが日々の戦時下の緊張状態から解放され、楽しみながら手洗いなどの健康的な習慣を身につけられる場となりました。

さらに、チャイルド・ファンドは、地域住民自身が地域の課題解決に取り組む、コミュニティ主導の支援も推進しています。現地での話し合いを通じて優先課題を特定した結果、子どもが安心して過ごせるスペースの設置、家庭への水道の接続、障がいがある人も使いやすいシンクの設置、ガーデニングやリサイクル活動、ゴミ管理などを実施することになりました。地域住民が主体となってこれらの作業を担い、地域の連帯感を支える重要な取り組みとなっています。
本格的な冬の到来に備え、排水路の改善や汚水処理、トイレの浸水防止策といった支援を進めています。教育分野においても、12か所の臨時の学習スペースで補習授業や心のケアを提供し、長い間学校に通えなかった子どもたちが安心して学べる環境を取り戻せるよう、支援を続けて参ります。