チャイルド・ファンドは、スリランカのウバ州モナラーガラ県にて、先生たちの自己研鑽の場「クオリティ・サークル」の運営を通し、子どもたちの学びを支えるプロジェクト「子どもの学びを支える 授業の質改善プロジェクト」を進めていましたが、この度、このプロジェクトが完了したことをご報告いたします。
スリランカでは、以前から都市部と地方の間で学びの機会や進学率に大きな差がありましたが、新型コロナウイルスの流行や国の経済危機によって、さらなる子どもたちの学力低下が起こりました。また、専門の先生や研修の機会が不足していることも課題となっていました。そこで、チャイルド・ファンドは、モナラーガラ県にある15の小・中学校を対象に、先生同士が継続的に学び合える環境づくりに取り組みました。
この取り組みでは、近隣の学校同士でグループをつくり、算数・数学や国語といった教科ごとに、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド形式で、「クオリティ・サークル」を10個立ち上げ、合計66名の先生が参加しました。「クオリティ・サークル」は、同じ教科を担当する教員が集まる少人数の集まりで、授業の課題や実践の工夫を持ち寄る学び合いの場です。プロジェクトでは、現場の先生に加え、専門家や地域の教育関係者と連携しながら、授業の課題や改善策を話し合ったり、チャイルド・ファンドが以前別の支援プロジェクトで作成した教材の効果的な使い方や子ども中心の授業づくりを学んだりしました。

「クオリティ・サークル」の話し合いの中では、学校の教材不足や貧困家庭の学用品不足なども課題としてあげられたため、繰り返し使える教材を20校に届けたほか、経済的に困難な家庭の子どもたちへ文具用品を配布する支援も行いました。
活動に参加した先生からは、「実際に現場で起きている課題や具体的な解決策まで話し合えるので、自分の授業にすぐ活かせて嬉しい」、「人手が少ない学校に勤務していて先輩教員から学ぶ機会が少なかったが、クオリティ・サークルでは近隣校の経験豊富な先生と相談でき、学びが多くためになる」といった喜びの声が寄せられています。

この活動に参加した先生の90%が自身の教え方の改善を実感しており、授業観察でも子どもたちを中心とした指導法が活用された授業が増えたことが確認されています。この先生同士の支え合いの輪は学校の日常に定着しつつあり、今後も継続された運営と他地域への波及、子どもたちの学力向上につながっていくことが期待されています。