チャイルド・ファンド・ジャパン

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子どもたちが安心して学び、生活できるように――フィリピンで子どもの保護の取り組みを進めました

チャイルド・ファンド・ジャパンは、フィリピンの各地で、子どもたちが安心して暮らし、自分らしい未来を選べるよう、様々なリスクから子どもが守られるための取り組みを行っています。今回は、いじめ、オンラインの性的搾取、早期妊娠やリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)についての取り組みを紹介します。

南コタバト州では、学校で中心的な役割を担う生徒リーダーを対象に、いじめ防止セミナーを行いました。参加したのは、生徒会役員やクラブの代表、クラス委員など。地域で子どもを支えるソーシャルワーカーを講師に迎え、いじめを防ぐための法律や、いじめに気づいたときにどう行動すべきかを学びました。

同じ南コタバト州では、オンラインの性的搾取から子どもを守るためのセッションも行いました。インターネットやSNSが身近になる一方で、そこに潜む危険は見えにくいものです。セッションでは、インターネットを通じて起こりうる被害や、困ったときに大人に相談する大切さを伝えました。子どもたちは真剣な表情で話を聞き、自分の身を守る意識を高めていました。

北ダバオ州では、子どもたちが泊まりがけで参加するライフスキルトレーニングとキャンプを開きました。115人が参加し、いじめ防止や性搾取、違法ドラッグについても学習。警察官から直接話を聞く機会もあり、被害にあったときの相談先や行動のしかたを具体的に知ることができました。ポスター制作も行い、「子どもの権利を守ろう」という思いを、のびのびと表現しました。

また、北ダバオ州では、早期妊娠や思春期の心と体について学ぶオリエンテーションも行いました。自分の体で起こることを正しく知ることで、不安を減らし、間違った情報に振り回されない力を身につけることがねらいです。子どもたちは、リプロダクティブ・ヘルスの基本を学びながら、自分を大切にするとはどういうことかを考えました。特に、早期妊娠がもたらす影響については、学校を続けられなくなる可能性や、心や体への大きな負担など、具体的な話を通して理解を深めました。「まだ自分は親になる準備ができていない」「今は将来のために学ぶ時期」という声もあがり、真剣に自分の未来を見つめる様子が印象的でした。

子どもたちが声を上げ、正しい知識を身につけることは、何よりの力になります。チャイルド・ファンド・ジャパンは、これからも子どもたち一人ひとりが安心して成長できる環境づくりを続けていきます。