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ネパールの校舎建設、防災研修が始まりました!

今年2月から第3期に入った、ネパール「災害に強い学校づくりプロジェクト」。さっそく、今回の対象校であるラクタカリ小学校における校舎建設が着工し、地域の学校への防災研修も始まりました。

ラクタカリ小学校は、就学前教育から5年生までの全6クラス、全校生徒74名の学校です。この地域は2015年に発生した地震で校舎が倒壊し、その後改修をしたものの政府機関により建て替えが必要と認定され、このたび外務省の日本NGO連携無償資金協力と皆さまからのご支援により、チャイルド・ファンド・ジャパンが新たに校舎を建設することとなりました。2022年初頭に完成予定の校舎は、平屋の鉄骨造だった旧校舎とは異なり、2階建ての鉄筋コンクリート造となり、地震にも強い構造になる予定です。


地域行政の代表が校舎の起工式でスピーチを行っているところ


校舎の起工式の1シーン。ヒンドゥー教の儀礼に則り、校舎の礎となるセメントを紙幣や花とともに埋め込んでいるところ。

このプロジェクトでは校舎の建設だけでなく、地域の学校における防災・減災への取り組みも行っています。

先月行われた学校防災研修では、3校24名からなる参加者が学校安全計画(日本の防災計画に相当)の内容やその策定方法について学んだほか、学校付近にある危険な個所を予測しハザードマップを作成しました。山間の地域で何より怖いのは落石や土砂崩れ。生徒の中には徒歩で数時間かけて学校に通う子どももいて、登下校中の安全確認は共通の課題です。


作成した学校周辺のハザードマップ

また、教室から避難場所へのルートを示した地図も作成しました。今後その地図に基づいて各学校で避難訓練を実施する予定です。地震を想定した避難訓練では逃げることだけでなく、「地震直後は頭を守る」「慌てて走り出さない」といったことも生徒に教えます。


作成した避難地図。3棟ある校舎の中央に広場があるため避難経路は明快

ネパールでは、4月から5月にかけて新型コロナウイルスの感染が急拡大し、1日の新規感染者が約9,000人にのぼり、カトマンズ首都圏を含む多くの地域で4月29日からロックダウン(都市封鎖)になっています。商店の営業は食料品や医薬品など生活必需品を売る店に限定され、営業時間も午前6時から10時、午後5時から7時までと決められています。この時間以外に用もなく出歩いていた人は軍や警察に拘束され罰金を課されることもあります。

現地でプロジェクトを管理する滝田は、現地の状況や心情を次のように語っています。

「昨年もロックダウンを経験したため市民に多少の慣れは感じられるものの、ロックダウンの発表から実施まで2日しか時間がなく、長い巣ごもりに備える期間としては十分とは言えませんでした。それでも市民の多くは隣国インドの惨状を見ていますので、生命を守るためには仕方がない措置だといった見方です。

現在はどこの病院もコロナ患者で満床となり、外来の診察を停止している病院が多くあります。医療用の酸素やボンベも不足している状況で、エベレストの登山隊に登山で使用した酸素ボンベを持ち帰り(通常は山に捨ててくる)、医療用として使用するよう政府が要請しているほどです。ネパール在留邦人の中にも感染者が出てきていて、これまでとは違う感染の広がりを感じます。

昨年は当初1週間の予定で始まったロックダウンですが、何度も延長を繰り返し約4カ月もの長期に及びました。その結果多くの人が職を失い、故郷に戻ろうにもバスが運休しているため、何百キロもの道のりを大きな荷物を抱えて歩く人々がたくさんいました。

ロックダウンは控えめに言ってもしんどいです。毎日が狭い部屋の中で始まり終わっていきます。ネパールでは政府からの給付金もなければ、事業者への休業補償もなく、多くの飲食店やホテルが廃業しました。学校が休校となり政府はオンライン授業の推進を訴えますが、そもそも家に端末どころかネット環境がある家庭がどれだけあるのか疑問を感じるところです」

今後の感染状況によっては、プロジェクトへ影響が出ることも懸念されますが、チャイルド・ファンド・ジャパンでは、引き続き状況を注視しながら、事業を進めてまいります。