チャイルド・ファンド・ジャパン

緊急支援

【アフガニスタン地震】被災した子どもたちへ緊急支援計画を策定

8月31日に発生した、アフガニスタン東部を震源とするマグニチュード6の大地震。余震も相次ぎ、被害は広範囲に及んでいます。

現地当局によると、これまでにおよそ8,500世帯(約5万6,000人)が被災し、死者は約2,000人、負傷者は3,600人を超えています。家を失った多くの人々は、寒さの厳しい山間部で屋外や簡易の避難所で生活しており、夜間の冷え込みによる低体温症の危険も高まっています。

地震で怪我を負ってしまった子ども

地震によって、学校や病院、水道設備、電力網など、地域の基盤となる施設も大きな被害を受け、多くの家庭が安全な水を確保できない状況にあります。衛生環境の悪化による感染症の拡大も懸念されています。

避難所の様子

今回の地震では、特に女性や女の子たちが深刻な影響を受けています。女性が集まって学ぶ活動や、防災に関する啓発活動が制限されているため、女性が災害への備えや避難方法を知るための情報が十分に得られていない状況があります。さらに、一部の地域では文化的な慣習により、女性や女の子の救助が後回しにされるなど、命を守るうえで不平等な状況も起きています。

チャイルド・ファンドは、イタリアのメンバー団体が中心となり、被災地の子どもたちとその家族への緊急支援を続けています。すでに、緊急の食糧支援などを行ってきましたが、現地のニーズ調査をもとに、さらなる支援計画を作成しました。

・被災した子どもとその家族約4,000人への緊急食糧支援
 調理せずに食べられる食糧の配布、現地での食糧購入のための現金給付を実施し、約4ヵ月分の食糧を確保します。

・家屋を失った約7,000人への避難生活支援
 毛布、冬用衣類などの冬を越すための物資の配布に加え、軽度な損壊住宅への修繕費支援を行い、安全な生活環境の回復を目指します。

・安全な水と衛生環境の確保
 破損した水源や給水管の修復、仮設トイレの設置、石けんや浄水用錠剤の配布、衛生啓発活動などを通じ、約3万3,000人への支援を計画しています。

食糧の配布をする様子

特に女性や子ども、障がいのある人、女性世帯主など、災害の影響をより強く受ける人々を優先的に支援します。支援は現地協力団体と連携し、地域の人々の声を聞きながら実施しています。

被災地は地形が険しく、地すべりや地雷の危険もあるため、支援活動は容易ではありません。それでも、子どもたちが寒さや飢えに苦しむことのないよう、現地スタッフが懸命に活動を続けています。

どうか皆さま、被災した子どもたちとその家族を支えるために、ご協力をお願いいたします。