みんなで守る 子どもの権利プロジェクト:オンライン上でも子どもたちが安全に過ごせるように
フィリピンで行っている「みんなで守る 子どもの権利プロジェクト」。このプロジェクトでは、子どもたちが自分自身の権利について深く理解し、声を上げ、仲間と協力しながら行動できるよう、様々なワークショップや啓発活動を行ってきました。昨年度は、子ども会議を開催し、子どもの権利、リーダーシップ、防災、子どもへの暴力などについて学ぶとともに、ネパールの子どもたちとのオンライン交流会も行いました。

2026年度は、昨今特に深刻化しているオンライン上での問題に対応するための活動を行います。
深刻化する、オンラインでの子どもの搾取(OSAEC)
現在フィリピンでは、インターネットの普及とコロナ禍以降の生活様式の変化にともない、OSAEC(Online Sexual Exploitation and Abuse of Children:オンラインでの子どもの性的搾取・虐待)が非常に深刻な社会問題となっています。
OSAECとは、インターネットを通じて子どもたちが性的な被害に遭う犯罪のことです。具体的には、大人がSNSを通じて子どもに言葉巧みに近づいて、不適切な画像を送るよう脅すケースや、カメラを通じて子どもに性的な行為をさせ、その見返りとして海外などから金銭を受け取るといったケースが含まれます。ある調査では、年間で約47万人の子どもたちがオンライン上で何らかの搾取や虐待のリスクにさらされたと報告されています。
今年度の取り組み:「Web Safe and Wiseキャンペーン」
この深刻な状況に対し、チャイルド・ファンド・ジャパンは今年度、各支援地域において、子どもたちをオンラインのリスクから守り、子ども自身が自分を守る力をつけるためのプロジェクトを実施します。

具体的には、以下のような活動を予定しています。
- 地域や学校での啓発活動:オンラインに潜む危険性と、子どもの権利について学ぶセッションを実施します。
- 子どもたち自身によるアクション:ユースリーダーたちが中心となり、ポスター制作やアートを通じたアドボカシー(啓発・提言)活動を展開します。
- 子どもが子どもへ伝える啓発:子どもたちが学んだ知識を、さらに他の子どもたちへ伝えていく取り組みを行います。
- 地域の大人たちの能力強化:地域の子ども保護委員会のメンバーやファシリテーターを対象に、リスクの予防や問題発生時の適切な対応方法についてのトレーニングを実施します。

これらの活動を通じて、今年度は約2,532人の子どもたちや保護者に直接的な支援を届け、地域全体で約8,967人へとその効果を広げていくことを目指しています。
子どもたちがオンラインの危険から身を守るためには、子どもたち自身が正しい知識を持ち、声を上げられるようになること、そして、何かあったときに地域の大人たちがしっかりと受け止め、対応できる体制を作ることが不可欠です。
子どもたちが現実の社会でも、オンライン上でも、安全に守られながら成長し、地域の未来を担うリーダーとなれるように。皆さまのあたたかいご支援を、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


