【中東人道危機 緊急子ども支援】レバノンの子どもたちとその家族に支援を届けました
「一度、温かい家庭を知ってしまえば、教室で生活するのは簡単ではありません。プライバシーはなく、適切なトイレもなく、普通の家族生活を送るスペースもありません」
これは、妻と5人の子どもを連れて避難を余儀なくされ、現在は公立学校の避難所に身を寄せるレバノンの男性の切実な声です。
2026年3月2日、イラン情勢の悪化をきっかけに、レバノンへの軍事攻撃が急激にエスカレートしました。各地で空爆が激化し、市民は絶え間ない不安にさらされています。特に南部では地上侵攻も行われ、これまでに1,530人以上の死者と4,810人以上の負傷者が出ています。4月8日には、わずか10分間に100回を超える激しい攻撃が行われ、一度に250人以上の死傷者が出るなど、事態は最悪の局面を迎えています。
全人口の約19%に相当する104万9,000人を超える人々が避難を余儀なくされました。約36,000世帯が学校などを改装した680カ所の共同避難所に身を寄せていますが、収容能力は限界に達しています。また、多くの家族が親戚宅やコミュニティに身を寄せているほか、適切な避難先が見つからず、屋外や不安定な環境で夜を過ごす人々も少なくありません。また、学校が避難所となっているため、子どもたちが学ぶ場や安心して過ごす場所もありません。

相次ぐ空爆は、住宅地だけでなく重要なインフラにも甚大な被害を及ぼしました。主要な橋が破壊されたことで、人々の移動が制限されるだけでなく、生活に不可欠なサービスや人道支援のアクセスも著しく阻害されています。こうした状況を受け、人道支援のニーズが、食料と安全な水、避難所、衛生設備(トイレ・シャワーなど)、燃料、子どもの保護などの分野で急速に拡大しています。
■ チャイルド・ファンドの緊急支援:命を守る物資とインフラの維持
チャイルド・ファンドは、速やかに緊急支援を開始し、避難所などにおいて、命を守るための包括的な支援を届けています。
これまでに届けてきた支援は、次の通りです。
・年齢や性別に応じた衛生キット:合計1,570セットを配布
・レトルト食品や乾燥食料パック:合計7,600人分を配布
・毛布やまくらなど避難所で使用するキット:1,900人分を配布
・給水ポンプの稼働や、避難所での温水・暖房に活用するための燃料:37,430リットルを支給
・避難所内外における衛生設備の修理・維持の支援

今後は、現地のニーズを踏まえながら、下記の活動に力を入れていきます。
〈水と衛生の支援〉
・家庭用緊急衛生キットの配布:940セット(4,700人分)を支給
・インフラ整備:水を浄化する設備や衛生設備の修理・維持など
〈食料・生活支援〉
・乾燥食料パック:1,170パックを支給
・現金支援:700世帯を対象
〈インフラ・エネルギー支援〉
・給水ポンプの稼働や、避難所での温水・暖房に活用するための燃料:40,000リットルを支給
チャイルド・ファンドは、引き続き、現地の状況とニーズを踏まえながら、支援活動を続けてまいります。今後は、教育支援や、子どもの保護、避難所に入れず取り残された人々を対象にした支援にも力を入れてまいります。
■ 子どもたちの未来を守るため、皆さまの力が必要です
4月16日に10日間の停戦合意が発効されたものの、依然として予断を許さない状況です。また、停戦後は、人々が日常を取り戻すための復興支援も必要です。たとえ、危機下であったとしても、子どもたちとその家族が尊厳を保ち、安心して過ごせることが重要です。子どもたちとその家族を守るために、どうか温かいご支援をお願いいたします。


