チャイルド・ファンド・ジャパン

緊急支援

表現活動を通して、コロナ禍の生活に向き合う子どもたち

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響が社会全体に広がり続けているなか、支援地域の子どもたちは感染の脅威と生活の危機に晒されながらも、現実と向き合い、前向きな気持ちで毎日を過ごす努力を重ねています。チャイルド・ファンド・ジャパンでは、新型コロナウイルス緊急支援を行っており、感染症対策や食糧支援に加えて、ストレスを抱える子どもたちをケアし、子どもの保護に取り組んでいます。

こちらはフィリピンの支援地域で活動の規制が緩和され、子どもたちが久しぶりに集まることができた時の様子です。慣れないマスクですが、必要性を理解し、正しく装着して活動に参加しています。

この活動では、自粛生活の中で感じた不安や思ったことを共有したり(写真1枚目)、絵に描くという形で表現したり(写真2枚目)しています。心の中に抱え込まず、外に表出することで精神的ストレスを和らげる助けとなります。

また、子どもたちは自ら考え、自分にできる様々な方法で情報を発信し、思いを表現し、明日へ希望を繋げようとしています。

こちらは、16歳の女の子がつくった詩です。

コロナ禍の不安と共に、後半では、「新しい世界をつくる」「私たちが変わっていかなくては」という前向きな強い意志が表れています。

こちらは、支援活動で感染を防ぐための衛生意識を高め、きょうだいに正しい手洗いの仕方を教えている子どもの様子です。

彼女は、彼女自身を含め周りの多くの人々が、これまで手洗いの必要性や正しい手洗いの方法を知らずに過ごしてきたと話しています。

そして、きょうだいだけでなく、周りの他の子どもたちにも「手を汚いままにしてはいけない」「手を洗おう」と呼びかけています。

こちらは、感染拡大防止のために曲を作った女の子です。(彼女は今年の3月でハイスクールを卒業し、現在は支援を離れています。)

誰も経験したことのない世界的危機を前に、規律と自制を求め、「感染を広げないために、一人ひとりが責任ある行動をとろう」という18歳の女の子の呼びかけは、強く訴えるものがあります。

チャイルド・ファンド・ジャパンの支援活動では、規律を守ることや助け合うことなどの価値観を根底に、子どもの権利を正しく理解し、グループや地域でリーダーを担う能力・責任感を育むことなどをねらいとした様々な活動を行っています。

そのような経験から培われた能力と一人ひとりの個性が結びつき、この社会の混乱の中で、子どもたちは明日へと歩みを進めています。