【スリランカ豪雨緊急支援】水・衛生と学びの機会を守る支援を届けました
2025年11月、スリランカを襲ったサイクロン「ディトワ」による記録的な豪雨と洪水は、各地に深刻な被害をもたらしました。
被害を受けた地域の一つプッタラム県では、川の氾濫や湖の越水により、広範囲が冠水し、住民の生活基盤が大きく損なわれました。低地に位置する多くの集落では、住宅や道路、農地、水源が浸水・破壊され、1,060世帯以上が被災、625人が避難所での生活を余儀なくされました。道路の寸断により、学校や医療機関、市場へのアクセスも著しく制限され、日常生活は大きな困難に直面しました。
チャイルド・ファンドは地域住民や若者グループと協力し、以下の緊急支援を実施しました。
飲料水支援

洪水により地域の水源が汚染され、安全な飲料水の確保が緊急の課題となりました。そこで、若者ボランティアを中心に給水車による緊急給水を行い、合計12,000リットルの飲料水を被災世帯や避難所へ届けるとともに、水の保管用容器も配布しました。さらに、当初予定していた20基を上回る43基の井戸の清掃・消毒・修復を実施し、安全な水へのアクセスの回復を支援しました。
教育支援

洪水被害によって、文房具や教材、バッグなどを失ってしまった子どもたちもたくさんいます。チャイルド・ファンドは、625人を対象に学用品セットを配布し、学校生活のリズムを取り戻すきっかけをつくりました。その後も洪水の影響が長期化するなか、さらに239人の子どもたちへ追加の学用品配布を実施。これらの支援は、長期欠席や中途退学のリスクを軽減するだけでなく、学ぶ環境が整うことで、子どもたちや保護者の将来への不安を和らげる大きな力となっています。
心のケア

洪水の恐怖や避難生活のストレスは、子どもたちの心に深い影響を残します。そこで、被災地域では若者リーダーが中心となり、移動型のチャイルド・フレンドリー・スペース(Child friendly space, CFS)を設置しました。当初2ヵ所だった拠点を4ヵ所へと拡充したことで、合計239人の子どもたちが安全に過ごせる場を確保できました。ここでは、それぞれの年齢にあった遊びや表現活動、ストーリーテリングなどを通じて、子どもたちが安心して過ごし、気持ちを表現できる場を提供しました。
さらに、保護者や地域ボランティア・教師に対して、子どもの心のケアに関する研修を実施。家庭や地域全体で子どもたちの心を守り、支援を継続できる体制づくりを推進しています。
衛生支援と感染症予防
洪水後は蚊の大量発生によりデング熱などの感染症リスクが高まっています。そこで、211世帯を対象に石けんや洗剤、蚊帳などを含む衛生キットを配布し、家庭での衛生管理と感染症予防を支援しました。これらの取り組みにより、被災した子どもたちが安心して過ごせる環境が整い、地域全体が少しずつ生活を立て直すための基盤づくりにつながっています。
洪水被害から4ヵ月がたち、現地の子どもたちは徐々に日常生活を取り戻しつつあります。チャイルド・ファンドは引き続き、地域の人々と協力しながら、子どもたちが安心して学び、成長できる環境を取り戻すための支援を続けていきます。


