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新しい学習形態に取り組むフィリピンの子どもたちと支える家族

フィリピンでは、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、日本よりも厳しい政策がとられています。

学校については、3月から休校が長い間続いていましたが、10月5日に授業が再開しました。

授業といっても、学校に集まっての対面授業はまだ行うことができず、学校から与えられた課題に家で取り組む、モジュール学習(Modular learning)という方法がとられています。

今回は、 新しい学習形態で懸命に学ぶ子どもたちと支える家族、そして、チャイルド・ファンド・ジャパンの支援についてお伝えします。

授業再開に先立って各家庭で行われたのは、家庭学習の環境を整えることです。家の中の、明るく風通しのよい場所に机を設置し、学習スペースをつくったり(写真左)、家にある机を勉強しやすいように改修したりした家庭もあります(写真右)。

学習環境を整えることが困難な家庭には、チャイルド・ファンド・ジャパンが支援し、机と椅子を提供しました。

また、毎年行っている学用品の支給を今年も行うことができました。モジュール学習で必要なもの、使いやすいものを現地スタッフが調査した上で、各学年の学習に適したものをそろえました。

モジュール学習では、保護者にも大切な役割があります。上の写真は、毎週月曜日に保護者が学校へ課題を取りに行っている様子です。保護者は、家で子どもたちに教えなくてはならないため、学習内容について先生の説明を受けます。

基礎教育を修了していない保護者も少なくなく、「子どもに教えるのはハードルが高い」という声もあるようですが、子どもたちのために保護者もとても真剣に取り組んでいます。

チャイルド・ファンド・ジャパンでは、保護者に対して、教育の重要性を理解してもらう活動も行っていますが、このように、保護者が積極的に学習環境を整え、学習にも協力している様子から、保護者の教育への意識の高まりが伺えます。

子どもたちは、保護者に助けられながら、またはきょうだいと教え合いながら、一生懸命課題に取り組んでいます。金曜日には、保護者が学校へ課題を提出に行かなくてはならないため、毎日熱心に机に向かっています。

長かった休校期間中、家でこれまでの学習の復習をしたり、家族の手伝いをしたりして過ごしてきた子どもたち。コロナ禍でも教育を途絶えさせないように、チャイルド・ファンド・ジャパンは、支援を続けていきます。